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代表取締役 秋葉様
株式会社デージー

自然とうまくいく~秋葉さんの人となり

家業を継がず、好きだと思った飲食の世界で勝負する道を選んだ秋葉さん。『酔処ちらく』は開店以来多方面のファンを獲得し、今なお愛され続ける。その秘訣とは? 現在は『焼き鳥鶏太(けいた)』を合わせ2店舗を切り盛りする“料理人”秋葉智一さんの人間に迫ってみました。
自然とうまくいく〜秋葉さんの人となり
裕美:お店を始めて何年たちましたか?

秋葉:前のお店が10年ちよっと前でしょうか。

裕美:秋葉さんの料理を初めて食べたとき、 すごく“品がいい”って思ったんですね。素人 が生意気ですけど(笑)。雰囲気も隠れ家的で、趣も上品でお店に通う人の気持ちがよく 分かりました。

秋葉:ありがとうございます!最初のお店(現在は移転してはらしま会計のお隣)は居ぬきで入ったんですけど、京都っぽい造りで僕もすごく気に入ってましたね。30歳には独立したいって目標があったのですが、そこへ知人から居ぬきのお話がきまして。

裕美:そうなんですね。その時にはどんなお店にしたいか、コンセプトみたいなのは決まってたんですか?

秋葉:そうですね…、“これ!”という型に沿ったようなものはなかったですね。自分の中にある感覚といいますか、自分の“できるものを”という感じでしたね。

裕美:わりと軽く入ったんですね(笑)。でもすんなりと軌道に乗りましたよね。お客さまもすぐついた印象ですし。なんか自然と流れが来てひょいひょいって乗っかって上手くいった感じですけど、その感覚に何か秘訣がある気がします。

秋葉:そうなんですかね。こうなったらいいなあって感じのイメージはありましたけど。でも『鶏太』を始めていろいろと考えさせられる事がありました。
自身のこだわりを発見~多店舗展開への展望
裕美:『鶏太』はちらくと違って焼き鳥が中心のお店ですよね。何か狙いはあったんですか?

秋葉:そうですね。焼き鳥屋を始める理由として、スタッフが覚えやすいから、という考えがあったんです。多店舗展開をしていきたかったので。でもやっていくうちに“串を通す”作業ひとつにも自分の中でこだわりがあることを発見したんです。たとえ安い焼き鳥1本でもよりおいしく焼きたい、目の前にいるお客様においしく食べていただきたい、って思うんですよね。

裕美:それって意外とハードル高くないですか?(笑)

秋葉:そうなんですかね。ここだけは押さえて欲しいっていう内容だと思うのですが(笑)。お客様のために気持ちを込めて焼いて欲しいし。

裕美:わかります。あたり前のことだとも思います。でも秋葉さんが感覚的にできていることを伝えるのって結構大変ではないかと。
アルバイトさんの教育などはどうしているんですか?ちらくの学生アルバイトさんの質はいつも高いなあって関心するんですよね。マニュアルとかあるのですか?

秋葉:あります。簡単ですけれども。

裕美:(マニュアルを見て)やっぱり結構細かいですね!

秋葉:お店の準備から接客に関してまで、自分の中の当たり前をスタッフにも伝えるためにマニュアルを作ったんです。書き出していったらそこそこ項目があって(笑)。

裕美:これまで秋葉さんのお店にファ ンが根付く理由って味もそうなんですが、秋葉さんの人柄、人間的魅力が大きいかなと思っていたんです。愛されキャラというか。でもそれだけではやはりなかったですね(笑)。

秋葉:どこまでスタッフに求めていいのか、っていう迷いも少しあるのですが。

裕美:秋葉さんが自然とあたり前に思ってやっていること多そうですものね!(笑)。
良い接客とは感じること〜秋葉流の継承
秋葉:スタッフに「秋葉さんにとって良い接客って何ですか?」って聞かれたことがあるんです。その時答えたのが、「良い接客っていうのは人ぞれぞれ。そのお客さまの背景をできるだけ読み取って接するのが最高のおもてなし」だと。正しいものがひとつあるわけではなくて、 その時その人に対して感じる努力をしてほしい、と伝えたんです。僕のこだわりだし、経験による部分もあるので難しいんですけどね。

裕美:まったく同じことをうちのスタッフにもよく話しています。「感じる」「気づく」って「どういうこと?」って感じですけど(笑)。

秋葉:人によって自然とできるタイプだったり、そうでなかったり。それぞれなので難しいのですが、意識すれば必ず分かるようになるから、と教えていますね。

裕美:その「気づき」はお客さまに絶対伝わるんだと思います。

秋葉:ええ。その思いで料理を作り、接客をするのがこだわりとして根底にありますね。スタッフにどこまで求めていいのか分かりませんが、ここは捨てられない部分。

裕美:自然と流れに乗ってやってきた中に、しっかりとこだわりがあったんですね!

秋葉:そうですね一。今まであまりこだわりがない方かと思っていたんですけど(笑)。
成功の法則~秋葉ブランドへ
裕美:秋葉さんがこれまで自然とやってきた事を言葉にして伝えていく、感覚やこだわりを表していく段階に入っているのだと思います。「うちの基準はこうです」というところを。多店舗展開を見据えているのであればなおさら。

秋葉:僕がやる通りに教えて、やらせてみたら「何かちよっと違う」と感じるのはそのあたりがまだまだ感覚なのかな(笑)。

裕美:そうかもしれませんね。でも捨てられないこだわりがあるならそれを明確にしてスタッフさんに求めるしかないですよね。

秋葉:そうですね。今までは僕のこだわりを押し付けていいのかな、と思っていました。それになぜ僕のところで働いてもらうのかっていう、働く意味も考えてたんですよね。

裕美:ちょっと話変わりますが、実は『ちらく』が今の場所に移転するとき、不利な立地の上に店舗が大きくなって、うまくいかなくなるって声が結構あったんですよね。

秋葉:知ってます。直接言われましたね。

裕美:でもまったくそんなことはなくて上手くいったじゃないですか。

秋葉:そうですね。僕もきっと大丈夫って思ってました。

裕美:それって秋葉さん流の上手くいく法則が あるからなんですよね。成功法則。だから、そのうまくいく法則を一緒に働く人たちには教えてあげられるんですよ。一緒に働くことによって!だからどんどん言葉にして伝えないともったいないと思いますよ(笑)。

秋葉:なるほど、そういう考え方もありますね。